『ヒンズーシャッフルコントロール』トップもボトムもスタック可能な初歩的カードコントロール♠【魔法のレシピ #31】

Text by magician soboga

目次

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はいどうもsobogaです。
今回は、前回に引き続きフォールスシャッフルの一種です。「ヒンズーシャッフルコントロール」の解説をします。ヒンズーシャッフル型のコントロール、フォールスシャッフルで「ヒンズーフォールスシャッフル」と呼んでもいいかと思います。

Trick Libraryでは、「技法」の「コントロール」と「フォールスシャッフル」のカテゴリに分類しています。難易度は[初級]です。

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このコントロールでできることは、基本的にはトップとボトムのスタックコントロールです。スタックやスタックコントロールの用語的な意味については、「オーバーハンドシャッフルコントロール」で説明しているのでそちらをご覧ください。

また、トップスタックコントロールを応用して、特定の1枚をトップにコントロールする方法や、複数枚のカードをトップコントロールする方法も解説していきます。

それでは解説です。

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トップスタックコントロール

トップ側から解説しましょう。
トップに4枚のAがスタックされていて、その4枚を元に戻すことを想定します。

  1. ヒンズーシャッフルの構えでデックを持つが、通常よりも親指と薬指をボトム側から飛び出させる持ち方をする。
  1. ヒンズーシャッフルをスタートさせるが、最初のシャッフルアクションでトップから20枚弱のパケットを左手に引く。
  1. 右手のパケットの外エンドで左手のパケットの内エンドをたたいてパケットを揃える動作を行う。
  1. 2回目のシャッフルアクションで、両手のパケット同士が重なった瞬間に、左手パケットのトップ4枚以上を右手の親指と薬指でつかむ。
  1. 右手のパケットとつかんだ左手パケットのトップ数枚の間に親指でブレイクを保ったまま一緒に持ち上げて、2回目以降のシャッフルを続ける。
  2. ブレイクから上のカードがシャッフルによってなくなったら、ブレイク下のカードをまとめてデックの上に乗せる。

これで、トップ4枚のスタックが元に戻ります。
維持したいスタックの枚数によって、手順4のつかむ枚数を調整してください。10枚くらいまでが現実的な枚数でしょうか。

また、手順3のパケットを揃える動作は結構重要です。揃える動作を行わずに連続したアクションでこの技法をやろうとすると、手順4のつかむ箇所でどうしてもリズムがほんの一瞬だけ狂いますが、この一瞬の狂いが大きな違和感を生むことになります。その違和感を感じさせないために、あえて直前でシャッフル動作を止めて、つかむ動作からリズムを再スタートさせるためのきっかけとしています。

ターゲットカードをトップコントロールする

トップスタックコントロールを応用して、観客の選んだカードなどのターゲットカードをトップにコントロールする方法です。解説動画の冒頭のパフォーマンス映像でやっていることの解説でもありますね。

観客に1枚のカードを覚えてもらったところから解説します。

  1. 少ない枚数ずつヒンズーシャッフルしていって観客にストップをかけてもらい、ストップがかかったところの左手のパケットの上に観客のカードを返してもらう。
  2. シャッフルを続けるが、最初のアクションで左手パケットのトップ数枚を右手でつかみ、トップスタックコントロールによって観客のカードをトップにコントロールする。

やっていることはまんまトップスタックコントロールですね。
冒頭のパフォーマンス映像2つ目のデモのようにカード選択もシャッフルに組み込んでしまえば、カード選択からトップコントロールまで一連の動作でスムーズに完了させることもできます。

複数枚のカードをトップコントロールする

続いての応用は、複数枚のトップコントロールですが、ちょっとだけ手順がややこしいのでゆっくり説明します。

3人の観客に1枚ずつ選んでもらった場合を想定しましょう。その3枚をすべてトップにコントロールする方法です。

※この方法のシャッフルアクションでは、左手に引くパケットの枚数を3枚か4枚の少ない枚数で行う。

  1. シャッフルアクションを4回繰り返し一旦止める。そして左手のパケットの上に1人目のカードを戻す。
  2. 続けてシャッフルをするが、最初のアクションで左手パケットのトップ数枚を右手でつかんでからシャッフルアクションを3回繰り返し、4回目のアクションではシャッフルはせずに右手ブレイクから下のパケットを左手パケットの上に置いてくる。これで1人目のカードは左手パケットのトップになる。
  3. 左手パケットの上に2人目のカードを戻し手順2を行うと、左手パケットのトップに1人目と2人目のカードが重なる。
  4. 左手パケットの上に3人目のカードを戻し手順2を行う。これで左手パケットのトップに3人分のカードが重なることになる。右手にはまだパケットが残っている状態。
  5. 右手に残ったパケットで最後のトップスタックコントロールを行うと、観客のカード3枚がトップにコントロールされる。

複数枚のコントロール、要は、3枚の場合は、一連のシャフル動作の中で2回トップスタックコントロールの途中までをやって、3枚を集めて重ねた状態にしたら、最後3回目のトップスタックコントロールで一気にトップに移動させているっていうことです。

3枚でも10数回から20回くらいのシャッフルアクションが必要になるので、1回のシャッフルアクションを少ない枚数で細かく細かくやらないとデックの枚数が足りなくなるので、そこは要注意です。

ボトムスタックコントロール

ヒンズーシャッフル型のボトムスタックはめちゃくちゃ単純です。「必要な分だけのカードを左手に置いてくる」これ以上の説明はいらないくらい単純ですが、気をつけるポイントが2つあります。

ボトムスタックコントロールの注意点

  1. デックからボトム部分を分けるために、それ以外の部分を右手で持ち上げない
  2. 外エンドのフラッシュに気をつける

1つ目は何かというと、これですね。右手で持ち上げて分けるのはNGです。

どうするかというと、左手の親指・中指・薬指で通常よりも圧力を強めてしっかり握り、右手で左手に残す部分より上を持って、一気に引き抜くようにします。

2つ目は、ボトム部分を左手に残した瞬間の状態を観客に見せないようにするっていうことです。

一瞬ではあっても、この状態は見せたくないですよね。ですので、デックの角度に気をつけて外エンドが観客の目に映らないようにしましょう。

まとめ

はい、以上がヒンズーシャッフルコントロールの解説でした。前回のオーバーハンドシャッフルコントロールと比べるとさらっとしていましたかね。

今回解説したのは、ヒンズーシャッフル型の、

  • トップスタックコントロール
    • 応用:ターゲットカードをトップコントロールする
    • 応用:複数枚のカードをトップコントロールする
  • ボトムスタックコントロール

でした。トップやボトムの数枚を保つ場面では、違和感なく演技に溶け込ませることができる技法ですので覚えておいて損はありません。

また、技術的にも難しいものではないので、カードコントロールの初歩として習得しやすい技法のひとつです。まずはここから覚えて、少しずつ難しい技法にも挑戦していっていただければと思います。

ではまた。

参考文献

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