『両手スプレッド』「1枚引いてください」が下手すぎて、そこに違和感を抱かせないために♠【魔法のレシピ #22】

Text by magician soboga

目次

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はいどうもsobogaです。

今日はこれです。「どうぞ1枚引いてください」のときのこの広げ方の解説です。ここでは「両手スプレッド」と呼ぶことにしますね。

カードマジック初学者向けの基礎技法のひとつですが、真面目に取り組んでいないというか蔑ろにしていて、あまり綺麗に広げることができないプロマジシャンも意外といたりするのも事実です。

今回は基本のやり方に加えて、手を開いた瞬間に両手の間にスプレッドができあがるやり方も解説します。

Trick Libraryでは、「カードの基礎」の「スプレッド」のカテゴリに分類しています。難易度は[初級]です。

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それでは解説です。

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親指で押し出すベーシックな方法

デックの両エンドを人差し指と小指で挟み込む持ち方を「ストラドルディーリングポジション」といいますが、この形で持って、親指で右方向に押し出してデックをビベルさせます。

続いて、右手は押し出されたデックを受け取る準備ですが、親指をトップカードに当て、その他の指は左手の中指と薬指を覆うような形でボトム側に位置させます。

そうしたら、左手の親指でデックのトップ側からボトム側へ順番に、一定の間隔で小刻みに押し出しつつ、デックの動きに合わせて、両手の位置を半円を描くように距離をとっていきます。

右手の指の位置は、親指がトップ側、人差し指・中指・薬指は指を伸ばしてボトム側、小指は左手と同じようにエンドに当てます。

両手の小指をエンドに当てる理由は、小指を支点に半円を描くことで綺麗にスプレッドするためと、手前にカードが滑り落ちないようにすることに加えて、スプレッドしたままデックを立てても落ちないほど開いた状態を安定させるためです。

小刻みに押し出さず一気に開く方法

解説動画の冒頭でも何度かお見せしていますが、左手の親指で押し出して広げていくのではなく、両手を開いた瞬間にスパッと一気にスプレッドを作るやり方です。

これ逆にゆっくりだとできないので説明が難しくなりますが、ざっくり言うと、デックの上半分を右手の親指で右方向に開いて、下半分を左手の指の腹で左方向に開いています。

イメージ的には、上半分は左手の手の平の上でリボンスプレッドをしているような感じです。あくまでもイメージですが。

右手親指で右方向に半円を描くように引きずって開くと同時につかんでいる、と言えばイメージできるかと思います。

下から見るとこのような感じです。

続いて下半分、左手の動きですが、人差し指・中指・薬指の3本を使って、右手の親指と反対のことをしていると言えばいいんでしょうか。左手は完全に親指をデックから離して、手の平を広げ(これが右手のスプレッドの土台にもなっているわけですが)、人差し指・中指・薬指の指の腹で上方向に若干圧力をかけつつ、左方向に動かすと下半分がスプレッドされます。

これも下から見たほうがわかりやすいでしょうか。こんな感じの動きです。

これで両手の動きを説明したわけですが、これらの動きを同時に行うと、デックの上半分が右に、下半分が左にパッと一気に広がります。綺麗にスプレッドするにはある程度のスピードが必要になるので、練習するにしてもそのつもりでやってみてください。

上半分はそれなりにゆっくりでもいけるんですけどね。下半分はどうしても勢いよく開かないと無理かもしれませんね。

まとめ

はい、お疲れ様でした。
スプレッドをここまで丁寧に解説するのも初めてでしたが、いかがだったでしょうか。

今回、基本のやり方に加え、特徴的なやり方のひとつとしてスパッと一気に開くやり方を紹介しましたが、こういった些細な動作こそが、キャラ付けというかマジシャンとしてのスタイルを確立するための重要なポイントなんじゃないかなと思います。基本は押さえつつ、スパッと一気に開くのがすべてではないので、ご自身のスタイルに合わせて独自のスプレッドを考えてみるのもいいんじゃないでしょうか。

では、また。

参考文献

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