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はいどうもsobogaです。
今回は「ジョグ」の解説ですね。「アウトジョグ」とか「インジョグ」のジョグです。
一見地味な技法ですが、いろんな作り方があるし、応用範囲もめちゃくちゃ広いので、特にカードマジック初学者の方は軽視せずにしっかりと学んでおいてください。
Trick Libraryでは、「カードの基礎」の「その他」のカテゴリに分類しています。難易度は[初級〜中級]です。
それでは解説です。
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アウトジョグとインジョグの性質の違い
という違いがわかったところでそれぞれのやり方を解説していきましょう。
アウトジョグのやり方
それではアウトジョグの作り方から説明しますが、大きく分けて3つの方法を解説します。
両手スプレッドから
1つ目は、両手スプレッドの状態で、観客にカードをタッチしてもらうなどして特定された1枚をアウトジョグするやり方です。
わかりやすくするためにターゲットカードの色を変えています。
ターゲットカードまでを右手で持って、残りを左手で持つ、という形でデックを2つに分けます。
※写真はわかりやすいように両手を離していますが、実際にはどこまでを右手で持ち、どこからを左手で持つかというだけで、両パケットが離れない状態で技法を行います。
右手全体をアウトジョグしたい分だけアウト側に移動させて、ターゲットカードだけを左手親指で押さえます。右手の指はターゲットカードから離します。
ターゲットカードだけその位置に残して、右手を元の位置に戻しつつスプレッドを閉じるとターゲットカードがアウトジョグされます。
もう一通りのやり方も想像できますね。
ターゲットカードを左手に残して、その1枚手前のカードまでを右手で持つように2つに分けます。
右手全体をアウトジョグしたい分だけ”イン側に”移動させてからターゲットカードを右手に持ち直します。
ターゲットカードから左手親指をどかしたら、右手を元の位置に戻しつつスプレッドを閉じれば同じようにターゲットカードがアウトジョグされますね。
結果はまったく一緒なのでどちらでもいいです。やりやすいほうでやってください。
アウトジョグができたら、デックを立てて突き出たカードを確認してもらうのもいいし、引き抜いて確認してもらうでもいいと思います。
また、1枚ではなく複数枚アウトジョグさせる場合は、同じことを繰り返せばいいだけですね。例えば3人の観客に1枚ずつ選んでもらう場合なんかは、3回同じようにアウトジョグさせればオッケーです。
親指でデックを分けてそこに差し込む
2つ目は、親指でデックを分けてそこに差し込むやり方です。
ターゲットカードを観客に示したら、右手の親指・人差し指・中指の3本で観客側右コーナーを持ちます。
ディーリングポジションに持ったデックを、左手親指を使って任意の場所で開きます。
ターゲットカードを分け目に差し込んだら、左手親指を離してデックを閉じます。
結果、できたアウトジョグによって、「適当な場所に覚えたカードが戻された」と認識してもらうことができます。このあとスプレッドして見せて、カード位置を強調するような演出もありですね。
また、デックの分け方ですが、親指リフルでやるのもありですね。これなら、ゆっくりリフルしていって観客にストップをかけてもらうこともできるので、よりランダム性を強調することができそうです。
トップカードを押し出してその上にパケットを重ねる
最後3つ目は、「トップカードを押し出してその上にパケットを重ねる」というやり方です。いろんな手法が考えられるので、実際に使えそうなものを紹介しておきます。いずれのやり方も、ターゲットカードがトップにある状態からを想定しています。
コンプリートカットでアウトジョグ
まずは、コンプリートカットの要領でのやり方です。
エレベイティドディーリングポジションに持って、トップカードを観客側に押し出します。
その状態で、オープンなコンプリートカットをします。
実際の使い方は、「このカードを忘れないようにしてください」「わかりやすいように、こんなふうにはさんでおきますね」みたいな感じです。
ディーリングポジションのままアウトジョグ
次に、同じようなことをディーリングポジションのままやります。
通常のディーリングポジションに持って、トップカードを観客側に押し出します。
右手でデックの半分ほどを取り上げて、トップカードの上に重ねます。
テーブルに置きたくないときはこっちを使ってください。
また、先程のコンプリートカットと違って、このやり方だとカットはされていないのでターゲットカード以外の位置はそのまま残ります。最終的にテーブルに置くにしても、カットしたくないときはこっちですね。
スイングカットでアウトジョグ
続いて、スイングカットを使うやり方です。
スイングカットをまずします。上パケットがディーリングポジションにおさまったら、右手の薬指を使ってトップカードをアウトに押し出します。
上下のパケットが揃う位置まできたら、そのままパケットを重ねます。
当然、デックはカットされているので、カットして問題ない場面で使いましょう。
左手親指でアウトジョグ
さらにいきましょう。手に持ったまま、デックはカットしないやり方です。
かなりオープンなエンドグリップでデックの上半分をつかんだら、アウトジョグしたい分だけ観客側にズラします。
トップカードに左手親指を当てて、右手のパケットを右方向に引き出せばトップカードだけが左手に残ります。
そのまま右手のパケットを重ねてください。デックはカットされず、トップカードがアウトジョグされます。
テクニカルな方法
最後は、今のと同じことを、トップカードを回転させてやる、少しテクニカルに見えるやり方です。
エンドグリップで上パケットをつかむまでは同じ動きです。
つかんだパケットをアウトに押し出しつつ、トップカードに当てた右手人差し指で、トップカードを時計回りに回転させます。回転時には左手親指が邪魔になるので、立てるなどして干渉しないようにしてください。回転量は上の写真くらいで大丈夫です。
そこまでいったら、どけていた親指を戻して、トップカードの手前サイドに当てます。
そのまま右手パケットを手前に戻すと、親指を軸に180°回転するので、アウトジョグの位置におさめたら、その上に右手のパケットを重ねます。
この動きは冒頭のパフォーマンス映像でやっていますね。ダブルリフトで2枚目のフェイスを見せて、1枚目をアウトジョグしつつデックの中程に入れています。いわゆるアンビシャスカード的な表現ですが、一度アウトジョグの状態を見せることで、「間違いなく真ん中に入れた」というのを強調する演出方法です。
ここまでがアウトジョグの作り方の解説でした。
まったく同じ結果だし、ごくわずかな動きの違いなんですけどね。アウトジョグを作らずに重ねるよりも、アウトジョグを作ってから押し込んだほうが公明正大さが強調される気がするのはなぜなんでしょうね。人間の認識って面白いですよね。
インジョグのやり方
ここからはインジョグの作り方です。基本的には、アウトジョグと違って観客にはそれとわからないように密かにインジョグさせます。
両手スプレッドから
両手スプレッドの状態から特定のカードをインジョグするやり方です。
これは以前にブレイクの解説のときにも説明していますが、ここでもあらためて解説しておきましょう。
当たり前ですが、アウトジョグと同じような、こういった作り方はしません。
ターゲットカードを左手の親指でほんの数ミリだけわずかに下にズラします。カード全体を均等にズラす必要もありません。左下のコーナーが少しだけ傾く程度で大丈夫です。
その状態からスプレッドを閉じれば、十分な大きさのインジョグが完成します。そこからブレイクを作るなりなんなりしてください。
ドリブルを使って
次は、ドリブルでストップをかけてもらって選択されたカードをインジョグする方法です。
ストップがかかったときの最後に落ちたカードをターゲットカードとして、そのカードを親指でプッシュオフして観客に覚えてもらいます。
ターゲットカードを戻すときに数ミリのインジョグ状態にしてしまいます。
右手の残りのカードをドリブルして上に重ねて、ターゲットカード以外を揃えればインジョグの完成です。
パケットを落として
続いて、パケットを落としてインジョグを作るやり方ですが、これもブレイクの回で解説していますね。
スイングカットなどでデックを2つのパケットに分けて、観客側に少し傾けた左手のパケットに、右手のパケットを4〜5cm上から落とすと1枚だけインジョグします。
ここでインジョグしているカードは右手パケットのボトムカードで、ターゲットカードがデックのトップにあった場合を考えると、できたインジョグカードの下のカードがターゲットカードということになります。
プッシュアウトインジョグ
「プッシュアウトインジョグ」と呼んでいるインジョグの作り方です。アウトとインが混ざっていてややこしい名前ですが、「押し出すインジョグ」の意味です。
まず、ターゲットカードでアウトジョグを作り、7mmくらい突き出た状態まで押し込みます。
この突き出た部分を右手中指などで勢いよく叩くと、手前側から5mm程度押し出されたインジョグができあがります。
ディーリングポジションのグリップが強いと手前から出てきません。左手はできるだけ脱力した状態でやってください。
また、どれくらいの勢いで、どれくらいの強さで叩けばいいかは、何度も試してコツをつかんでください。
ダイアゴナルから
最後は、ダイアゴナルからのインジョグの作り方です。プッシュアウトインジョグと似た動きですが、こちらはより確実に、ゆっくりとインジョグを作ることができます。
ターゲットカードをアウトジョグではさんだら、ダイアゴナルパームと同じ要領でターゲットカードをダイアゴナルさせます。
ダイアゴナル状態ができたらあとは簡単です。観客側左コーナーに飛び出た部分を親指で5mm程押し下げると、右サイドの飛び出しがさらに大きくなります。
この右サイドの飛び出し箇所を小指で押し込めば、これだけでインジョグが完成します。小指で押し込むときに、右手の親指が邪魔になるので、押し込む直前にどかすようにしてください。
まとめ
以上、アウトジョグとインジョグの作り方を解説しました。
繰り返しになりますが、アウトジョグは観客にしっかりと認識させるもの、インジョグは観客の目には映らないように行うシークレットムーブだということを把握しておいてください。
特にインジョグは、そこからブレイクを作ったり、直接インジョグを利用してカードコントロールを行ったりできるし、観客側からのアングルに強いので、すべての指をデックから離してブレイクの可能性を消すサトルティ的な使い方もできたりします。
地味なだけあって非常に気付かれにくい技法なので、最大限活用していきたいところですね。
では、また。
参考文献
おすすめカード
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